更新 ( 公開)
Animal Care Clinic TOKYO 院長 獣医師。「病気になる前に」をテーマに掲げ、健康寿命を延ばすための活動を実施。

大豆たんぱく質など栄養素が豊富に含まれ、発酵食品として知られる納豆は、犬に与えても大丈夫な食べ物です! この記事では犬に納豆を与える際の注意点や適量、納豆が体調不良やアレルギーを引き起こすかどうかなどについて、獣医師の石川愛美先生に解説していただきます。
目次
- 犬は基本的に納豆を食べても大丈夫!
- 納豆の栄養成分と、犬への健康効果は?
- 納豆が犬に危険なことも。持病や大豆アレルギーのある犬には要注意!
- 犬に納豆を与えるときの適量は?
- 犬に納豆を与えるときのおすすめの方法は?
- 犬に納豆を与えるときの注意点
- 犬が納豆を食べ終わったら口周りのケアを忘れずに
- 犬に食べさせても大丈夫!ワンちゃん用納豆おやつ&サプリ
- まとめ
犬は基本的に納豆を食べても大丈夫!
犬に納豆を与えても基本的には問題ありませんが、持病やアレルギーのある犬には注意が必要です。納豆は大豆を原料としており、植物性のたんぱく質が豊富に含まれています。ねばりや臭いなどが気になる犬もいるかもしれませんが、中には喜んで納豆を食べる犬もいます。
ただし、犬の主食は総合栄養食であるドッグフードを与えていれば栄養バランスが整っています。納豆を与える場合は、1日の総摂取カロリーの10%以内を目安にし、与えすぎには注意しましょう。特に初めて与えるときは、1~2粒程度から始め、体調に変化がないか確認することが大切です。消化不良や下痢を引き起こす可能性があるため、適量を守りましょう。
犬用の納豆として、フリーズドライやふりかけなど工夫された商品なども多く販売されています。
納豆の栄養成分と、犬への健康効果は?
納豆には腸内環境をサポートする納豆菌が含まれています。ただし、納豆菌自体が腸内に定着するわけではありませんが、一時的に腸内の善玉菌を助ける働きが期待できます。また、納豆は食物繊維を豊富に含み、腸の健康を維持するのに役立ちます。
さらに、納豆にはたんぱく質やビタミンのほか、カルシウムや鉄などのミネラルも含まれています。ビタミンKは骨の代謝に関与し、骨形成や骨の健康維持に役立つとされています。納豆を食べることで骨代謝のバランスを整える効果が期待できます。
ここでは犬にとって重要な、納豆に含まれる4種類の栄養素について解説します。
ビタミン
納豆に含まれているビタミンには、たんぱく質の分解や神経伝達物質の合成に関わるビタミンB6、肌や粘膜の形成に役立つビタミンB2、血管を健康に保つビタミンE、骨の代謝に関わるビタミンKなどが含まれています。
ミネラル
骨や歯の形成に必要なカルシウム、酸素の運搬に欠かせない鉄、骨の成長や強化、維持に重要なマグネシウム、体内の浸透圧を調節するカリウムなどのミネラルが含まれています。
たんぱく質
納豆の原料である大豆はたんぱく質を含んでおり、抗酸化作用、免疫アップ、血行改善などをサポートする働きを期待できます。大豆は納豆にすることで、大豆をそのまま与えるよりも犬にとって腸への負担が少ないといわれています。
ナットウキナーゼ
ナットウキナーゼは、血液をサラサラにする酵素で、人間用の健康食品としても注目されています。犬に対する明確な研究結果は限られていますが、循環器の健康維持をサポートする可能性がある成分と考えられ、犬用サプリメントも販売されるなど健康効果が高い栄養素として期待されています。脳梗塞の予防にも役立てることができます。
このほかに、ポリフェノールの一種である大豆イソフラボンや大豆サポニン、脳や神経の機能をサポートする働きを持つレシチン、血糖値の上昇を抑える効果があるポリグルタミン酸なども含みます。
納豆が犬に危険なことも。持病や大豆アレルギーのある犬には要注意!
納豆は栄養価が高い食品ですが、中には納豆の摂取を控えた方がいい犬もいます。特に、病気がある犬に与える際には注意が必要です。
心臓病、腎臓病、貧血を治療中の犬は要注意!
納豆はカリウムが豊富な食材ですから、心臓病や腎臓病の犬は食べ過ぎないように注意しましょう。また、ビタミンKを多く含んでいるため、血栓予防剤を処方されている場合は効果が弱くなってしまうので摂取を控えましょう。
また、大豆に含まれるフィチン酸という成分は鉄をはじめとするミネラル分の吸収を阻害する可能性があるため、貧血治療などミネラル分を補給するような治療を行なっている場合にはかかりつけの獣医師に相談されることをおすすめします。
持病のある犬には、納豆を与えて問題ないかどうか、必ず事前に獣医師の指導を仰いだ上で納豆を与えるようにしてください。
大豆アレルギーのある犬に納豆はNG!
大豆にアレルギーを持っている犬もいます。すでに大豆アレルギーと診断されている場合は、納豆の摂取はNGです。初めて納豆を食べる場合は、まずは少量から様子を見るようにして「皮膚がかゆくなる」「口や目の周りが赤くなる」「下痢」「嘔吐」などの症状などが出たら、すぐにかかりつけの動物病院を受診しましょう。
犬に納豆を与えるときの適量は?
犬に納豆を与える場合は、小型犬か大型犬かなどによって適量が異なります。大さじ1杯=15g、小さじ1杯=5gとして、以下の量を目安にしましょう。
体重5kgの犬
7g程度(小さじ1杯強)
体重10kgの犬
16g程度(大さじ1杯強)
体重30kgの犬
37g程度(1パックより少し少ないくらい)
市販の納豆は一般的に1パックにつき40~50gです。犬に与える場合は、あらかじめ計量スプーンや計りなどで量を計算しておくようにしましょう。
なお、子犬やシニア犬は、消化機能が未成熟だったり低下していたりする可能性があるため、少量にとどめた方が安心です。
犬に納豆を与えるときのおすすめの方法は?
市販の納豆を与える場合、粒の大きなものよりもひきわり納豆のように細かくカットされているタイプの方が、食物繊維もカットされていて消化しやすいためおすすめです。納豆はもともと大豆を加熱発酵している食品で、そのまま与えても問題ありませんが、細かく刻むことで胃腸の負担を減らし、消化しやすくなります。
犬に納豆を与えるときの注意点
犬に納豆を与える場合に注意すべき事柄について、確認しておきましょう。
大豆アレルギーや病気のある犬はかかりつけ医の診断に従う
すでに大豆アレルギーと診断されている場合は、納豆を与えてはいけません。ほかの病気で薬を処方されている場合も、納豆を摂取しても問題ないかどうか、かかりつけの動物病院で必ず確認するようにしましょう。初めて納豆を口にする場合は、味見する程度の少量から試して様子を見るようにします。少しでも普段と違う様子を感じたら、すぐに動物病院を受診しましょう。
タレや薬味はNG
犬に納豆を与えるときはタレやネギなどのトッピングもNGです。必ず納豆のみを与えるようにしましょう。市販の納豆にはタレやからしなどの調味料がついていますが、納豆に問題はなくても、調味料が原因で体調不良を引き起こす可能性があります。味付けはせずに与えるようにしましょう。
もし犬が納豆を食べない場合は?
納豆はほかの食品と比べると粘り気や臭いなど、特徴のある食品です。必要な栄養素はドッグフードから十分に取れますので、もし犬が食べないなら無理に与える必要はありません。
犬用の乾燥納豆は比較的食べやすいかもしれませんが、こちらも無理に食べさせるのはやめましょう。
犬が納豆を食べ終わったら口周りのケアを忘れずに
納豆を食べ終わった後は口の周りがべたついてしまったり、臭いが気になったりするかもしれません。その場合は軽く口を拭いてあげたり、歯磨きをしたりすると解消するでしょう。また、納豆と一緒に水を飲ませるのも一つの方法です。
犬に食べさせても大丈夫!ワンちゃん用納豆おやつ&サプリ
カインズのオンラインショップでは、愛犬向けのおやつやサプリメントを数多く扱っています。ぜひチェックしてみてくださいね。
おいしい納豆 DHA&EPA+30g
→粉末タイプのサプリメント。こちらの商品はDHAとEPAが配合されていますが、グルコサミンが含まれるものなど各種ありますので目的に応じて選べます。
フリーズドライの納豆 犬用 30g
→素材のままの味や香り、栄養を損なわず食べやすいフリーズドライ納豆です。
ナチュラルペットフーズ WauWau 乾燥小粒納豆 80g
→1g中に約11億個の納豆菌が含まれる乾燥小粒納豆です。
※売り切れや取り扱い終了の場合はご容赦ください。
※店舗により取り扱いが異なる場合がございます。
※一部商品は、店舗により価格が異なる場合があります。
※上記商品は獣医師の監修外です。
まとめ
栄養素が豊富で体に良い食べ物として人気の納豆は、犬に与えても問題ありません。ひきわり納豆や乾燥納豆が比較的食べやすいといえます。粘り気や臭いなどがあるため、食いつきが悪い場合は無理に食べさせる必要はありません。納豆が好きで喜んで食べる場合は、記事を参考にして適量を与えるようにしてくださいね。